



'11年2月。記者のもとに、あるオファーが届いた。ヨコハマタイヤが北海道十勝にあるサーキットで開催する試乗イベントの取材だった。真冬のサーキットで試乗会?
断る理由が見つからない。いざ、北海道へ!
イベントの会場となった十勝のサーキット場では、複数のクルマが疾走を繰り返していた。ところで冬のドライブといえば、急発進、急加速、急停止は禁物だ。しかし安全を確保したうえでの走行イベントなら、普段体験できないドライビングも楽しめるはずだ。
用意されていたクルマは複数のセダンとSUV(いずれも4WD)。タイヤには同社の最新スタッドレスタイヤ『iceGUARD TRIPLE PLUS iG30』が装着されていた。コースは雪、場所によっては凍りついているところもある。そこでどんな走りが体験できるのか……。






早速、セダンに乗り込んだ。スタッフの誘導によりスタートラインにつく。ここでスタートの合図を待つのだが、単なる試乗走行で競走相手もいないのに、早くも心拍数は上がり、目は血走り……(いや、ここは雪道。自制を!)。
しかし、スタートの合図とともに、記者の右足はアクセルをぐっと踏み込んでいた。それでもクルマは雪煙を巻き上げながらスムーズに加速していく。直進の後のほぼ直角の左カーブを前に、やんわりとブレーキペダルを踏んで減速。ハンドルも静かに切りながら回っていく。乾燥道を走るように、とはいかないが、よほど無理にハンドルを切らなければ、クルマはちゃんと曲がり、きっちり止まる。
周回を重ねるごとに雪道ドライブに慣れてきたのか、徐々にアクセルを深く踏み込んでいっても、状況は変わらない。カーブでうっかり急ブレーキを踏むと、さすがにスリップ。しかし物理的な限界値はわかった。冷静になって再び発進すると、普通ならひやっとする場面でも、踏みとどまるように止まってくれる。
このイベントはロシアを代表するモータージャーナリストによるプレスツアーに組み込まれていた。ロシアでの日本車の人気ぶりは周知の事実だが、タイヤも日本ブランドが大人気だという。
ロシアの長く厳しい冬のドライブを安全に、しかも快適に過ごすために、クルマ同様、日本メーカーへの信頼度は非常に高いのだ。
さて、走行テストでは、プロドライバーがラリーカーに乗って同じコースを周回するデモンストレーションも行なわれた。いや~、すごい! アグレッシブな走りを目の当たりにして、「今回で、スノードライブテクニックの腕を相当上げたかも」と、いう思いは、吹き飛んでしまったが……。しかし、『iceGUARD TRIPLE PLUS iG30』の潜在能力の高さを改めて思い知らされた。
帯広へ向かう道は雪道に凍った道、ぬれた道など様々。しかし、4本の『iceGUARD TRIPLE PLUS iG30』がしっかりと支えていることに安心感を覚えていた。







