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『Office 2004』最大のテーマが「互換性の向上」というだけあって、これまで検証してきた3つのアプリケーション「Word 2004」「Excel 2004」「PowerPoint
2004」の仕上がりは過去最高だ。「Word」「Excel」「PowerPoint」といえば「三種の神器」とも言われたビジネスマン必携のソフトだが、互換性が向上した今、Macユーザもようやく肩身の狭い思いをしなくてもよくなるのではないだろうか。

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今回は『Office 2004』アプケーションのうちもっとも進化を遂げたといえる、「Entourage 2004」を中心にレポートする。「Entourage」はWindows版の「Office」にはない、Mac版にのみ存在するアプケーションだ。中心機能としては「メール」「予定表」「アドレス帳」と、一見、Windowsの「Outlook」と似ている。しかし「Outlook」が企業内のビジネスプラットフォームで使用されるケースを想定して開発されているのに対して、個人で仕事をすることが多いMacユーザを意識して「
Entourage」は開発された。
「entourage」とは英語で「側近」を意味するが、はたして忙しく仕事をこなすビジネスMacユーザの強力な味方になるだろうか。さっそく検証をはじめてみよう。
「Entourage 2004」には「メール」「アドレス帳」「予定表」「メモ」「仕事」「プロジェクト」の6つの機能がある(photo
01)。まずは「メール」からだ。
[画面を有効につかる3カラムプレビュー]

これまで多くのメールソフトは、メールの一覧表示画面の下にメールの本文をプレビュー表示する画面があるのが一般的だった。「Entourage 2004」では、「プレビューウィンドウ」と「一覧画面」を上下に表示する設定を含め、「右(photo
02)」、「下(photo 03)」、「なし(photo
04)」から選べるようになった。「表示」メニューの「プレビューウィンドウ」から選択する(photo
05)。プレビューウィンドウを「右」に選定した場合、Mac OS Xのカラム表示のような感覚で、「メールボックス」と「メール一覧」「メール本文」を画面いっぱいに表示することが可能なので、『15インチPowerBook
G4』ユーザをはじめ、ワイドディスプレイユーザには朗報といえよう。ディスプレイサイズが1024×768ピクセルの標準的なディスプレイでも、「フォルダを隠す」ボタンをクリックすれば(photo
06)、ボタン類をコンパクト化でき画面も左右に展開しても十分使える(photo 07)。

[スレッド表示をさらに進化させたグループ表示]


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「Entourage 2004」の「グループ表示」機能はユニークだ。メールの表示順序を「メッセージの状態/重要度/添付ファイル/差出人/件名/送信日時/受信日時/宛先/アカウント/サイズ/フォルダ/分類/プロジェクト」から指定できるだけでなく(photo
08)、「グループ表示」をオンにすれば、その項目ごとにひとくくりにまとめたり、▼ボタンをクリックすれば、グループの中身を非表示にすることも可能だ。(photo
09、10)。

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[強化した迷惑メールフィルタ]


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海外からのスパムメールや未承諾の広告メールなど、見たくない迷惑なメールを自動的に振り分けてくれるのが、「迷惑メール」フィルタだ。Apple純正のメールソフト「Mail」や以前のバージョンの「Entourage」にも搭載されている。基本的には「迷惑メール」として認識させたいメールを選択し、「迷惑メール」ボタンをクリックして「Entourage」に迷惑メールを覚えこませる要領だが(photo
11)、「Entourage 2004」ではさらにフィルタ機能が強化され、認識の精度が飛躍的に向上した。「ツール」メニューから「迷惑メールからの保護」を選択すれば(photo
12)、

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迷惑メールに関する設定を簡単に行なえるウィンドウが表示される(photo 13)。迷惑メールの振り分けに関するレベルを「なし/低/高/排他」から選択できるうえ、「安全なドメイン」で自分の会社や取引先のドメイン(@より後ろの部分)を指定しておけば、本来「迷惑メール」ではないメールなのに、メールソフトに勝手に迷惑メールにされてしまうことも回避できる(photo
14)。

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また「メール」には、メールを「メッセージ/イベント/仕事/メモ/連絡先/グループ/ファイル」などの情報と関連付けできる「リンク」機能を搭載している(photo
15)。例えば、イベント情報とリンクすれば、「会議の予定」と「会議資料」が添付されたメールなど、リンクさせることができ、いちいちメールボックスの中身を検索する手間を省くことができる。

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「Entourage 2004」がバックグラウンドの状態にある場合、メールの到着をメールの「差出人名」と「題名」をダイジェスト表示して新規メールの受信を教えてくれるのもうれしい機能のひとつだ(photo
16)。
[ネット上の地図にもリンク可能な「アドレス帳」]

「アドレス帳」は、住所データやメールアドレスはもちろん(photo 17)、配偶者や子供の名前欄や、年賀状や暑中見舞いの「送った」「受け取った」などの管理も可能な住所録総合管理ソフトだ(photo
18)。日付データの「誕生日」を入力すると、「星座」や「年齢」が自動で計算される。また、プルダウンメニューから「予定を追加」を選択すると、誕生日の情報を「予定表」の繰り返しイベントとして登録することが可能だ(photo
19)。また「自宅」や「勤務先」などの住所を入力際も「郵便番号」さえ把握できていえれば、都道府県から町名までを検索してくれるボタンが搭載されているので、効率よく住所入力を行なうことができる(photo
20)。


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また、住所欄横のプルダウンメニューから「地図上に表示する」を選択すれば(photo 21)、ブラウザから「MapFan」にアクセスし、自動で住所に該当した地図を表示することも可能だ(photo
22)。

[イベントや仕事をきれいに印刷できる「予定表」]


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「予定表」は、自分のスケジュールの内容を「イベント」として管理できるカレンダーソフトだ。月ごと(photo
23)、週ごと(photo 24)、稼働日(月曜日〜金曜日など)ごと(photo
25)、日ごと(photo 26)など自分に見やすいビューを切り替えてイベントの管理が行なえる。「イベント」を追加するためには、各予定表ビューで、追加したい日や、時間帯をクリックするだけ(photo
27)。イベントの開始時間と終了時間をしっかり入力し、月ごとのビュー以外のビューであれば、帯状にイベントのボリュームを視覚表示することができる。また「分類」では「勤務先」や「友人」「個人用」などをはじめ、さまざまな分類パターンから8色を選択することが可能だ。

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「イベント」は以前の「Office X」と比べて、印刷の表現力を向上させた。「各日の予定表」「予定表一覧」「週間予定表」「月刊予定表」などのレイアウトパターンや、「用紙設定」の方法などが指定できる(photo
28)。

[ビジネスシーンのいたるところで活躍可能な「プロジェクトセンター」]

「Entourage 2004」の「プロジェクトセンター」は「予定表」や「仕事」、「メール」や「連絡先」「メモ」など、プロジェクトを立ち上げた際に必要な、あらゆる情報を統括して管理することができるマネジメントソフトだ(photo 29)。「プロジェクトセンター」に新しいプロジェクトを追加するには、「新規プロジェクトウィザード」からプロジェクトの名前や、期限、覚え書きなどの質問に答えていけば、簡単にプロジェクトが作成できる(photo 30)。ウィザード内では電子メールをプロジェクトに関連づける「ルール」を作成する画面もあり、これにより大量のメールの中から、現在進行中のプロジェクトに関するメールを簡単に把握することができる。それ以外の「Entourage
2004」内の各情報をプロジェクトに関連づけるには、各情報画面のツールバー「プロジェクト」から、該当のプロジェクト名を選択すればOKだ(photo 31)。

Photo 29 |

Photo 30 |

Photo 31 |

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プロジェクトごとに一元管理される情報は、「Entourage 2004」内の情報に限らず、ワープロ文書や表計算、画像ファイルなど、あらゆるアプリケーションファイルを作成されたプロジェクトに関連づけることができる(photo
32)。また、プロジェクトに関連づけられている各情報へは、「プロジェクトセンター」の「概要」をはじめとする各タブから簡単にアクセスすることができる(photo
33)。同じプロジェクトに関わる『Office 2004』ユーザとプロジェクト情報を共有したり、バックアップをとったりすることも可能だ(photo
34)。プロジェクトを共有するには、「.Mac」などの「WebDAVサーバ」を利用するか、「AppleShareファイルサーバ」などプロジェクトに参加するメンバーが誰でもアクセスすることができる共有サーバが必要なので、サーバの利用には空き容量やアクセスするためのID/パスワードなどに注意しよう(photo
35)。

Photo 34 |

Photo 35 |

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その他、「Entourage 2004」の特筆すべき新機能としては「Windows Exchange Server」へのクライアント機能の装備がある。前バージョンの「Entourage」も昨年8月のアップデートにより、「Exchange
Server」へ接続が可能になったが、今回のバージョンから「WebDAV」プロトコルや、またパブリックフォルダをサポートするようになった(photo
36)。「WebDAV」は、アップルの「.Mac」に使われている技術で、ユーザ側のハードディスクにキャッシュデータを保存できるので、高速かつ効率的にサーバへのアクセスを可能とするものだ。
[「MSNメッセンジャー」を使ってプロジェクトメンバーへメッセージを送信しよう]

『Office 2004』に同梱されているソフトで、最後に紹介するのが「MSN Messenger」だ。「Version 4.0.0」なので、Windowsの最新版「MSN
Messenger」に比べるとバージョンは低くなってしまうが、MacユーザとWindowsユーザ間のチャットソフトという点では、テキストメッセージの交換はもちろん、唯一ファイル送信が行なえるチャットソフトである。「MSN
Messenger」なら、Mac版、Windows版に関わらずOSを超えてファイル送信が可能だが、Mac OS Xに搭載の「iChat AV」とWindows版「AIM(AOLインスタントメッセンジャー)」の組み合わせでは、ファイル送信は行なえない(テキストメッセージ交換はもちろん可能)。
また、「プロジェクトセンター」においてプロジェクトに参加しているメンバーのオンライン状況が簡単に把握できるうえ、過去のチャットの内容を確認することも可能だ。
「MSN Messenger」が「Entourage 2004」に統合されることで、メールでは不可能なリアルタイムの情報交換が可能になるわけだ。
これまでの「Entourage」も、Windowsの「Outlook」にはない、Macらしい機能を搭載していたが、「Entourage 2004」では、それをさらに高機能化し、使い勝手もすこぶる良くなった。これまで、Mac
OS Xに標準搭載の「Mail」や「アドレスブック」、「iCal」を使ってきたユーザも、個人の情報管理をここまで徹底的にサポートする「Entourage 2004」への乗り換えを考えてみてもいいかもしれない。
今回紹介した「Entourage 2004」をはじめとする『Office 2004』を構成するアプリケーションからは、マイクロソフトにしか作れない堅実さを感じた。加えて、ユーザビリティやホスピタリティも感じる結果となった。ユーザ主体の使い勝手のよいインターフェースは、昔からMacのソフトに共通する伝統ともいえるものだ。Mac版の「Office」ユーザになって久しいが、こんなにMacらしい「Office」ははじめてだと言える。
今回の全3回の検証工房は『Office 2004 for Mac Standard Edition』にて検証を行なったが、この7月に発売される「Virtual
PC」も加わった『Office 2004 for Mac Professional Edition』を早く手にしてみたいと思うのは、私だけではないだろう。
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