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いよいよ、『Office 2004 for Mac』が発売になる。『Office for Mac』はマックユーザーにとっては、ウィンドウズユーザーとデータをやり取りするための必須のアプリケーションソフトウェア群だ。従来のバージョン『Office v. X』が、Mac OS Xへの対応をいち早く行なってくれたおかげで、スムーズにOS 9からOS Xへの移行を終えたユーザーも多いのではないだろうか。その『Office v. X』も発売されてから約2年半が経ってしまった。その間、Mac OS Xも次々とバージョンアップし、マシンに搭載されるプロセッサーも64ビットへと進化しつつある。そういった背景をふまえてマイクロソフトがすべてのマックユーザーに贈る、『Office 2004 for Mac』について徹底検証したいと思う。
[『Office 2004 for Mac Standard Edition』のパッケージ内容]

2004年6月18日発売の『Office 2004 for Mac Standard Edition』には、以下のアプリケーションが含まれている。日本語ワープロ「Word 2004 for Mac」、統合型表計算ソフト「Excel 2004 for Mac」、プレゼンテーションソフト「PowerPoint 2004 for Mac」、電子メール個人情報管理ソフト「Entourage 2004 for Mac」、インスタントメッセンジャー「MSN Messenger for Mac Version 4.0」だ。基本の構成アプリケーションは『Office v.X』のラインナップと同様なので、新バージョンへの移行も違和感なく行なえる。旧バージョンである次のパッケージを持っているユーザーは、アップグレードの対象なので、アップグレード版を購入すればOKだ。
<アップグレード対象製品>
『Office 98 Macintosh Edition』『Word 98 Macintosh Edition』『Word 98 iMac パワーアップ パッケージ』『Excel 98 Macintosh Edition』『PowerPoint 98 Macintosh Edition』『Office 2001 for Mac』『Word 2001 for Mac』『Excel 2001 for Mac』『PowerPoint 2001 for Mac』『Office v. X for Mac』『Word X for Mac』『Excel X for Mac』『PowerPoint X for Mac』『Entourage X for Mac』『Word 2004 for Mac』『Excel 2004 for Mac』『PowerPoint 2004 for Mac』『Office v. X for Mac Apple 付属モデル』(日本語版、英語版問わず)
[『Office 2004 for Mac Professional Edition』にも注目!]


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また7月には『Office 2004 for Mac Standard Edition』の構成アプリケーションに『Virtual PC for Mac Version
7 with Windows XP Professional』を加えた『Office 2004 for Mac Professional Edition』が発売になる。「Virtual
PC」とは、PC互換機のエミュレーションソフトで、マックOS上にDOS/V環境をバーチャルで再現することができる。マックユーザーだけでなく、ウィンドウズ系のネットワーク管理者などが、テスト環境用によく利用するソフトウェアでもある。さらに、通常なら3〜4万円くらいする『Windows
XP Professional Edition』が「Virtual PC」に同梱されるので、Standard Editionとの差額=1万円は、かなりのお買い得だ。また、これまでのバージョンではPowerPC
G5に未対応だった「Virtual PC」も、今回のバージョンから対応。『PowerMac G5』でWindowsなどをエミュレートしたいと思っていたユーザーにも待望のアプリケーションとなった(photo
01、02)。
なお、『Virtual PC for Mac Version 7』 は今秋登場予定のため、7月23日の時点で『Office 2004 Professional』
は無償クーポンを付けての販売開始となる。「Virtual PC」部分は完成次第マイクロソフトより購入者へ直接届けられる。
[互換性にとことんこだわった『Office 2004 for Mac』]


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今回の『Office 2004 for Mac』、アップグレードの最大のポイントは互換性だ。これまでの『Office v.X』も、もちろんウィンドウズ版の『Office』との互換性はあった。しかし、実際にウィンドウズユーザーからファイルを受け取ると、改行位置がズレてレイアウトが崩れてしまうことも少なくなかった(photo 03)。レイアウトが崩れてしまう理由はフォントの問題が大きい。書類の作り手と受け手が互いに持ち合わせているフォントで文書を作成しなければ、少なからずともレイアウトは崩れてしまう。特にウィンドウズユーザーは、「MSゴシック」「MS明朝」と同時に、プロポーショナル系のフォント「MS Pゴシック」「MS P明朝」をよく使う傾向にあるので、これまでこれらのフォントが存在しなかったマックでは、マシンにインストールされている別のフォントに置き換えられて、レイアウトが崩れてしまっていた。そこで『Office 2004 for Mac』には、以前のバージョンから同梱されていた「MSゴシック」と「MS明朝」に加え、「MS Pゴシック」や「MS P明朝」が加わり、これらのフォントで文章を作成している限りレイアウトが崩れることはなくなった。今までは互換性を考慮して「MSゴシック」「MS明朝」のみで文書を作成していたユーザーも、プロポーショナル系のフォントが使えるようになったことで、バリエーションやメリハリのある文書を作成できるのだ(photo 04)。

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また、今回新しい機能として「互換性チェック」が加わった(photo 05)。Word、Excel、PowerPointなどで作成した書類を、他のOSや他のバージョンのOfficeで開いても問題がないかどうかをチェックするための機能だ。それぞれのアプリケーションの「ツール」メニューから「互換性チェック」項目を選択すると、「互換性チェック」ツールパレットが現われる。互換性をチェックしたいバージョンをプルダウンから選択し(photo 06)、「チェック実行」ボタンをクリックすると、互換性のチェックを開始する。問題が発見された場合は「結果」の欄に問題になっている事項が表示され、項目のそれぞれをクリックすると互換性に問題のある箇所にジャンプするようになっている。さらに「説明」の欄に具体的な問題の内容や解決するためのヒントも表示されるので、問題点ひとつ一つを確認しながら適切に修正を施すことができる。「互換性チェック」は、ツールバーの「ツールボックス(道具箱)」のアイコンをクリックしても呼び出すことができ、また、文書作成中においても互換性の問題が発見されるとアイコンを点滅させて教えてくれるので(photo 07)、これまで資料の送付先の相手に指摘されるまでわからなかった互換性のトラブルも、事前に回避することができるようになった。
[ユニバーサルな文字コード体系で表示できる文字数を大幅に増加]


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さらに、各アプリケーション共通の新機能として、Unicodeへの対応も見逃すことはできない。Unicodeとは、1つの文字コード体系で多国語のサポートを可能にしようとするもので、世界の主要な言語のほとんどの文字を収録しているのが特徴だ。Unicodeに対応したアプリケーションであれば、同一の書類内に複数の言語を混在させることも容易だ。これまでのバージョンでは、文字コードはJISコードを採用していたために、扱える文字数も9000字程度だったが、Unicodeに対応した本バージョンでは、扱える文字数も2万字近くにまで大きく増加した。例えばスマップの草なぎクンの「なぎ」の字や、中国の「ニイハオ」など、これまで扱えなかったり、表示させるのに苦労していた文字でも、容易に表示や入力ができる(photo 08、09)。
[『Office 2004 for Mac』〜アプリケーション編]

さてここからは、『Office 2004 for Mac』の各アプリケーションごとに、主だった新機能の概要をまとめてみたいと思う。
・「Word 2004」
音声メモ対応の「ノートレイアウト」:会議の議事録やインタビューなどに便利な新しい箇条書きスタイルの「ノートレイアウト」。
文章全体を把握できる「ナビゲーションウィンドウ」:ページ数が多い文書を作成する際でも、全体を把握でき素早く目的のページへジャンプできる。
・「Excel 2004」
印刷イメージを把握しながら作業できる「ページレイアウト」:印刷してみたらセルの一部が次ページにはみ出してしまったなど、従来のExcelでは印刷時に関するトラブルも少なくなかった。今回新たに加わった「ページレイアウト」を使えば、印刷イメージのままに書類を作成することができるようになった。また、ヘッダやフッタ部分の編集も今回から画像が入れられるようになり、会社名やロゴデータなどの挿入が容易になった。
新しい配色やグラフに関する設定をまとめた設定パレット:従来一度作成したグラフの体裁を変更するには、複雑な手順を踏まなければ変更できなかったが、グラフコントロールに関する設定項目が「設定パレット」にまとめられ、簡単に配色や透明化などの設定ができるようになった。また、グラデーションやグラフの3D化など美しいパターンを簡単に設定することができるようになった。
・「PowerPoint 2004」
手元の画面だけにノートや次のスライドなどが表示できる「発表者ツール」:従来のプレゼンテーションソフトは、画面上のスライドの内容がそのままプロジェクターなどの外部モニターに表示されてしまっていたが、今回新たに追加された「発表者ツール」を使用すれば、あらかじめ記載しておいたスライドの要点や、次のスライドの内容など、発表者に役立つ情報を発表者の画面のみに表示させることができるようになった。
表現力をアップした「画面切り替え」:ありがちな紙芝居的な画面切り替えでなく、キューブが回転するような3Dトランジションをはじめ、クールな画面切り替えのアニメーションがたくさん追加された。
・「Entourage 2004」
ワイドディスプレイに効果的な「3カラムプレビュー」:Mac OS X標準のメールアプリケーションでは、メールのプレビューウィンドウがメールの一覧の下にしか表示できないが、Entourage 2004ではプレビューウィンドウの位置を「なし」「下」「右」の3つから選べる。
迷惑メールなどのフィルターワークの強化:スパムメールやウィルスメールをシャットアウトさせるフィルターワークが強化された。
グループ作業を効率化する「プロジェクトセンター」:電子メールや、スケジュール、連絡先のデータなどをプロジェクトとして関連づけることができる。管理できる項目はEntourage内にとどまらず、各種アプリケーションにより作成された書類も、ネットワーク上のサーバなどに一元管理できる。

Photo 10 |
その他、Word、Excel、PowerPointには「スクラップブック」が共通の機能として加わった。「スクラップブック」は、テキストや画像をはじめさまざまなオブジェクトの管理が可能だ。使い方もシンプルで、よく使用する会社のロゴやテキストなどをスクラップブックに保存しておきたいオブジェクトをスクラップブック内にドラック&ドロップするだけ。保存されたスクラップブックは、作成日や作成元のアプリケーション名、またプロジェクトセンターに登録済みのプロジェクト名などで、簡単に呼び出すことができる(photo 10)。
と、一通りこの『Office 2004』を見渡しただけでも、新機能や便利な機能が盛りだくさんだ。
とても1回では語りきれないので、今回は『Office 2004』のうち、日本語ワープロのデファクトスタンダード的存在、「Word 2004」の具体的新機能について検証してみようと思う。
[「Word 2004」のノートレイアウトを使いこなせ!]


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今回、「Word 2004」の目玉機能は、なんといっても「ノートレイアウト」だ。これまでの「Word」は本格的な文章を清書しながら入力していくイメージだったが、この「ノートレイアウト」は会議中の議事録の作成や、インタビュー、ブレーンストーミングなど、まだ整理されていないような情報を書き貯めていく際に最適なレイアウトモードだ。「ノートレイアウト」を表示するには、「表示」メニューから「ノートレイアウト」を選ぶか、画面左下のノートレイアウト表示ボタンをクリックしてレイアウトを切り替える(photo 11)。
「ノートレイアウト」は、テキスト入力だけでなく、音声メモの貼付けをすることも可能だ。しかも箇条書き1行ごとに、別の音声メモを貼付けられるので、会議に参加しているメンバー毎に発言を録音したり、重要事項をテキストで入力するなど、今日から使える魅力的な機能が加わった(photo 12、13)。


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音声メモは、『PowerBook G4』や『iBook』などのノートマシンであれば内蔵マイクを使って録音することができる。『iSight』やサードパーティ製のマイクも使用することができるので、録音時のマシンの騒音や、キー入力音などが気になるユーザーにはそちらをおすすめしたい。複数のマイク入力装置がある場合は、コントロールパネルの「サウンド」から、「入力」タブの「サウンドを入力する装置の選択」で使用したい入力装置を選択すればよい(photo
14)。録音された音声メモの内容を再生するには、録音されている該当の箇条書きにマウスを重ねると、リストの左側にスピーカーのアイコンが表示されるので、それをクリックすれば音声メモが再生される(photo
15)。 これは、必要に応じて、別ファイルとして書き出すことも可能だ。
さらにマウスやペンタブレットを使用すれば、箇条書きの「ノートレイアウト」に手書きの図表も書き込むことができる。重要な部分を赤でマーキングしたり、地図などのテキスト入力では記録が難しいとっさの情報も、この「ノートレイアウト」でカバーできる(photo 16)。

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Photo 15 |

Photo 16 |

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また、従来も機能として備わっていた「コメント」機能は、吹き出し式になり、コメントの作成者名や作業した内容などクリップしておくことができる(photo 17)。
今回は『Office 2004』に備わった新機能と「Word」についてお話しした。次回は、「Excel」や「PowerPoint」、「Entourage」などを引き続き検証しようと思う。
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