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ゴン川野 Selection

●型式=ダイナミック型。ドライバー=φ11.5mm ネオジウムマグネット。出力音圧レベル=102dB/mW。再生周波数帯域=18〜22000Hz。最大入力=40mW。インピーダンス=16Ω。質量(コード除く)=約5g。プラグ=φ3.5金メッキステレオミニプラグ。コード長=1.2m(Y型)。

第2回 チタンボディや3段キノコで音質追求 06.05.18 UP
第1回 スタジオモニターに使えるカナル型登場! 06.04.28 UP


 


[3000円でお釣りがくる経済性]


Photo 01

Photo 02
次はオーディオテクニカが、満を持して発売した『ATH-CK32』である(Photo 01、02)。これはヘッドホンの老舗であるオーディオテクニカが4月21日に発売したばかりの新製品。価格は2625円とカナル型の中では抜群に安い。まず軽いのが特長。さらにハウジングが曲線的にへこんでいて、ここを指で押すと耳にやさしく装着できる。リファレンスシステムで聞くとメリハリがあって、硬調な音。これは新品だから振動板のエージングができていないのかもしれない。『iPod』のヘッドホン端子に接続して聞くと、ちょうどいい感じになる。特に128kHzでサンプリングされた曲を聞くことが多い『iPod Shuffle』に最適だ。小さいけど音がShuffleはイマイチだと感じている方は、ぜひ試して欲しい。何となくもやもやしていた音がクッキリして中高域の抜けが良くなるはずだ。『iPod』でも録音のレートとか気にしていない方にはお勧めだ。傾向として明るく元気な音である。ひつだけ気になるのはL、Rの表示が非常に分かりにくいこと。L側のボディには小さな突起があるので、これを触って見分けるのだと思うが、パッと見では判断できない。まあ、白一色でオシャレと言えばオシャレだが…

[チタンボディの上級機]


Photo 03

Photo 04
今度はオーディオテクニカのチタン鍛造ハウジングを使った『ATH-CK7』だ(Photo 03、04)。オープン価格で、実勢価格約9800円。つまり1万円でお釣りが来る。まず、音が落ち着いている。大人の音だ。そして外部のノイズが抑えられ、音がクリアーに聞こえる。あとスピード感がある。リファレンスシステムではスピード感があって、高音がややキツイ感じに聞こえた。『iPod』のヘッドホン端子ではロスレスレコーディングの曲の良さがハッキリでた。ボーカルの声のハリ、つややかさが分かる。また、繊細な音が聞こえてくるのでステレオ感がより明確になる。『iPod』+『AT-HA5000』では、さらに音の粒立ちが際立ち、広がりが感がでる。こちらもメーカーがスタジオモニターとしても使用できるクオリティを実現した、と言っているだけのことはある。チタンのハウジングはサイドがサンドブラストでトップはミラーフィニッシュ。オーディオテクニカのロゴマークとL、Rの表示が刻印されている。他のカナル型に比べると装着した時に重く感じるが、耳が疲れるというほどではない。DIME編集部の不二子ちゃんも愛用するモデルだ。

[3段キノコで完全遮音]


Photo 05

Photo 06
最後は定番の製品ということで、エティモティックリサーチ『ER6i』である(Photo 05、06)。実勢価格約1万3000〜1万5800円。同社はハイエンドモデルの『ER4』でカナル型を全世界に広めた元祖カナルのメーカーなのだ。私も初めて聞いたときは、これは凄いと思った思ったのだが買わなかった。なぜなら『iPod』と組み合わせるにはもったいないくらいの高音質で、これで聞くなら全部ロスレスで録音し直す覚悟が必要なこと。それからデザインが特異で目立ちすぎ。LRで赤と青に塗り分けられ、コードは固くてゴワゴワで黒くてピカピカで長すぎる。これを電車の中で見たら、ちょっと引くと思う。ということで、今回は『iPod』のために生まれたホワイトバージョンの『ER6i』をチョイス。『ER6』が白くなっただけに見えるが、実は音も違うのだ。コードも普通になったし、デザインはオシャレなので、これなら屋外でも堂々と使える。それで問題の3段キノコ型のイヤーチップであるが、これは入れ方にコツがある。耳の斜め下から顔の方に向かって、えぐり込むように入れるべし! 入れるべし! 入れるべし! きちんと入ったかどうかを確認するには耳栓をしたように耳が一瞬ツーンときて周囲の音が聞こえなくなったら成功だ。ノイズキャセリング方式のヘッドホンは特定の音を遮断するが、こちらは全部の音が聞こえなくなるので、注意が必要。私もこれをしたまま本を読みながら地下鉄に乗っていたら、DIME編集部のある駅から3つも乗り越してしまった経験がある。車のクラクション、サイレン、怒鳴り声なども一切聞こえないので時と場所を選んで使いたい。それで肝心の音だが、繊細にして上品、そして少しだけ華やか。低音はタイトで量感もある。ピアノの音がリアルに聞こえるのでクラシックファンもジャズファンも納得だろう。ポップスではボーカルがキッチリ、センターに定位するの気分がいい。ボリュームを上げていってもうるさくない。リファレンスシステムで聞いた時は解像度が際立ち、実力発揮。『iPod』のヘッドホン端子では、『AT-HA5000』を使った時より、わずかに情報量が減るが充分その良さを発揮できる。『iPod Shuffle』では低音が勝ってやや全体的にレンジが狭く感じる。注意点として、3段キノコは新品だと反発力が強く押し込んでも耳から出てきてしまう。「キノコの上にも3年」という気構えがなくては『ER6i』の神髄に触れることはできないだろう。

こうして一気に聞いてみるとカナル型といってもかなり音の個性に幅があった。カナル型の本質である遮音性を追求すれば、装着性が悪くなる。装着性のいいモデルは、あまり遮音性が良くない傾向にある。どちらを重視するかで選び方が変わってくる。もちろんイチバン遮音性がいいのは3段キノコでシュアーなどでも採用されている。『ER6i』にはキノコが苦手な人用にフォームラバー製のような柔らかいパッドも付属している。これが2番目に遮音性がいい。最後が日本のメーカーが採用するシリコン製のパッドということになる。このパッドの密着性が大切なので、どのメーカーの製品にもS、M、Lサイズのパッドが付属する。試しに3段キノコを『ATH-CK7』に付けようとしたが、本体の取付部分が太くて合わない。無理に入れてみたが、今度は耳に入らない。他のメーカーでは互換性があるという報告もあるので、イヤーパッドをカスタマイズするというのも面白いかもしれない。従来のインナーイヤー型と見た目は似ているが、音は全く違うカナル型ヘッドホン、まだ体験していない方は量販店でぜひ聞いてみて欲しいのだ。


 


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