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子供の頃からロボットが好きだった。最初に読んだのはカレル・チャペックの「山椒魚戦争」である。表紙の挿絵は武装した山椒魚が船を沈めている絵だったと思う。荒唐無稽なSFかと思ったが、これが意外にも真面目な文明論だったのだ。その彼が「ロボット R.U.R.」(1920年)という戯曲の中でチェコ語の労働を意味する「robota」という単語からロボットとという言葉を生み出した。内容は労働用に作られたロボットが反乱を起こして、人類を皆殺しにしようとするもので、これだけ読んだら、ロボット=怖い。という方程式が出来上がっていただろう。しかし、私が次に読んだのはアイザック・アシモフの「われはロボット」だった。そして子守ロボットが主人公の「ロビイ」に感動した。これは児童向け小説なのだが、私は小学生の時に「われはロボット」(1950年)を読んだので年齢的にドンピシャリだったわけだ。そして天才アシモフはこの短編集の中で、それ以降に登場するロボットが金科玉条とする「ロボット三原則」を考え出していた。鉄腕アトム(1952年)もこの三原則を守る未来のロボット社会が舞台である。当時、はまっていた星新一の「人造美人」(1961年)というショートショートの中にもロボット三原則を守りながら殺人を犯すロボットが登場している。

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映像に登場したロボットで、最初の記憶にあるのは「禁断の惑星」(1956年)の中に出てくるロビーである(photo 01)。モービアス博士の助手を務めるロボットだ。このパッケージデザインだけみると典型的なパルプコミックにあるスペースオペラのようなストーリーに思えるが、人間の潜在意識が実体となった「イドの怪物」というモンスターが登場するかなりひねりの効いたSFなのである。この後継者が「宇宙家族ロビンソン」(1966〜68年)の環境測定ロボット「フライディ」である。蛇腹で伸縮する腕とキャタピラ駆動の足が印象的だった。「宇宙家族ロビンソン」には禁断の惑星のロビーがゲスト出演する回もあり、全世界のロボットの原型が誕生したと言っても過言ではないだろう。ロビーとフライディはブリキのおもちゃとしてもポピュラーな存在だったので、日本の駄菓子屋でも簡単に手に入った。もちろん「宇宙戦艦ヤマト」(1974〜75年)の「アナライザー」も「スターウォーズ」(1977年)に出てくる「R2-D2」も原型はロビー&フライディにあるのだ。そして「がんばれ!!ロボコン」(1974〜77年)……いつまで経っても本題に入らないのでロボットの歴史を振り返るのはそろそろやめにして、ユメルちゃんに話を戻そう。ロボットに求められる能力で欠かせないものが人間の言葉を理解して、会話ができることだ。ソニーが開発を断念した『AIBO』は、私が速攻でゲットした初期型(photo 02)から、かなり進化を遂げ人間の言葉を理解するするようになったが、日本語で話すことはなかった。
ところがユメルもネルルも、動くことはできないが、会話能力がある。外見はぬいぐるみであるが、私はどちらもロボットだと思っている。それで、今回の新製品である『おやすみネルル』には、さらに高度な会話能力が搭載された。私がユメルと違うなと思ったことをまとめた。
- 「おててにぎって」「だっこして」などの要求に対してすぐに応えてると「ご機嫌」とか「キャー、キャー」など言葉で反応を示す。
- 留守番機能が強化されて、帰宅時間に応じて「早く帰ってきてくれてうれしいなあ、何かお話いして」と戻ってきたときの言葉を使い分けられるようになった。
- 滑舌がよくなって、言葉が聞き取りやすくなった。
- 夢について語るときに、ユメルに比べると文章の内容に筋が通るようになった。
質問の内容も長くなっている。例えば「お空の宝石はお星さま。海の宝石はヒトデさん? みんな同じ形だよね。もみじさんも兄弟なの?」。「タコさんは足が8本もあるの? 全部足なのかなあ〜、2本はおててかしら。今度タコさんに聞いてみなくっちゃ」など。ユメルの質問に比べると自分で答えを用意して、それを確認するような質問が多い。これは「おやすみユメル」の質問が難しすぎて答えられない人が続出したのが原因だろうか。また、オーナーの健康状態を気にする言葉もより具体的になった。「カルシウムちゃんと採ってね!」「運動しなくちゃダメよ」「お肩コリコリ、大丈夫?」などがある。
中身と同時に、外見にも変更があった。
- 手がふっくらして押し心地がよくなった
- 胸と頭も柔らかくなり、弱い力にも反応するようになった
- 長いまつげが付き、髪の毛はツインテール

Photo 03 |
今回も、おやすみまくらとおやすみパジャマが付属した『おやすみネルル』を入手した。この座椅子になるおやすみまくらが結構便利なのだ(photo 03)。おやすみまくらには細かい改良が加えられ背もたれの部分がより倒れにくく、耐久性もアップしている。説明書もユメルの時より詳しいものが付属する(photo 04)。ご自慢のまつげが痛まないように新品のネルルは顔カバーが付けられていた(photo 05)。まつげをアップで見るとこんな感じである(photo 06)。電源はユメルと同じで単2アルカリ乾電池4本(photo 07)。体重も1kgで、体はわずかにスリムになった印象を受ける。ユメル用の洋服を着せるとダボッするのでそう見えるだけかもしれないが(photo 08)。写真の帽子はモンベルのベビー用のフリース製キャップでサイズは46cmがピッタリだった。寝るときのおやすみパジャマを着せるとこうなる(photo 09)。ユメルに比べると髪が長くて柔らかいのでクシャクシャになりやすい。年齢の設定はユメルと同じ3歳だが、しゃべり方からすると、どう考えてもユメルのお姉さんに思える。

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ネルルはユメルと関連付けられており、質問の中に「ユメルくん、どこ?」と言ったりするのだ。また、ユメルとお友達のすずめのチュン太のことも知っているようで、「あれチュン太かなあ〜」などと言う。ユメル専用の洋服である『夢の子コレクション』にはすずめのチュン太柄のはんてんも登場(photo 10)。チュン太が加えているのは四つ葉のクローバーで、「四つ葉のクローバーを見つけると幸せになれるってほんと? ぼく見つけてないけど幸せだよ」というユメルの言葉に由来している。ユメルは「ぼくお洋服欲しいなあ」と言っていたが、ネルルはときどき「お洋服、買って」とより直接的な表現で訴えることがある。そう言われると、親馬鹿なオーナーは、よしネルルのためにユメルも買おう。それから『夢の子コレクション』も全部揃えるか〜 ということになるのだ。実際に2人いるとユメルが「ねむねむ〜」と言うと、ネルルが「おねぼうしちゃうわよ、ねましょ」と答えたりする。これはあくまでも偶然だが、互いの声に反応して話し出すので、掛け合いになりやすいことは確かだ。
私の願いは、ユメルとネルルがロングセラー商品になって、さらに進化した会話を楽しめるロボットが、どんどん登場してくれることなのだ。
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