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と言っても我が家限定の話なのだが。ウチには元々テレビはなくてソニー『PROFILE PRO 27inch』という業務用モニターを使っている。いまどき画面は4:3で、もちろんD2端子なんかは付いてなくて地上デジタルもBSハイビジョンも高画質では見られない。しかも、最近、映画を見るとトリミングされた上下にある枠が斜めに傾いてきた。もし、突然映らなくなったら、修理不能なほど古いモニターなのだ。しかし、画質がいいので使い続けている。昨年から加入しているCATV会社がデジタルチューナーに対応したので、速攻でデジタル契約を結んだ。チューナーも交換。これでハイビジョンも地デジも見られるようになった。今年になって機器をバージョンアップしたら、何とウチのテレビでは地デジが縦方向に引き延ばされて見えるではないか! リモコンで設定し直すと正しい比率になるのだが、チャンネルを変えるとリセットされる。CATV会社の説明では、チューナーの仕様だから仕方がない。こういう電波を送っているテレビ局にクレーム付けて欲しい。普通のご家庭では、テレビ側の設定で正しく表示できると言われた。確かにウチのモニターは古いからそんな機能のかけらもない。

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もうこうなったらテレビ買うぞ〜 もちろんいま流行の薄型大画面である。ウチはユーヂ中沢の部屋のように広くないので近くから見ると黒い格子が見えるプラズマはすぐさま却下。近くから見てもキレイなのがハイビジョンの特徴、しかも視聴モニターは50型を想定している。ということは選択肢は一つ! ソニー『QUALIA
006』しかない。フルHD対応で70型、スタンド別売で168万円。幅1m53.9cm、重さ124kgの戦艦ヤマト級のモデル。隣のお姉さんも小さく見える(photo
01)。イヤー、これマジで欲しいけどウチのアパートのドアから入らないでしょう。置いたら床が沈むかもしれないし、テレビ画面で窓が全部隠れて日の当たらない部屋になちゃうし…。まず、引っ越しが必要。でも、その前にブラウン管モニターが壊れちゃうかもしれないし。もう少し現実的に考えるとシャープ『AQUOS
LC-45GD1』で勘弁してもらいましょう。45型のフルHDパネルで、世界に誇る亀山工場で生産され、21世紀へ持って行くテレビとして、吉永小百合も宣伝しているから、きっとタモリも使っているに違いない。
ということでテレビは決まった。次にハイビジョンで忘れてならないのは音である。デジタルの5.1chサラウンドが基本なので、ステレオのままという訳にはいかない。拙宅の現状はAVアンプにヤマハ『DSP-A3090』を使ってCATVチューナーや東芝『RD-X5』、『RD-X4』などを光デジタル接続で使っている。とここまでは割と立派なのだが、スペースの関係でスピーカーは小振りだが低音の量感が魅力のボーズ『501Z』である。これだけではサラウンドできないのでヤフオクでゲットしたB&WのAV用センタースピーカーを加えて3chにしてある。リアスピーカーはナシ。サブウーハーもナシだ。もっぱらサラウンドはパイオニア『ドルビーヘッドホンSE-DIR1000C』で楽しんでいる。これも光デジタル接続で、ノイズレスでリアルな音が再生できる。しかし、45型の大画面にこのままのオーディオシステムでは、音が映像に負けてしまうことは必至。
映画館の迫力はサラウンドより重低音

テレビを買い替える前にオーディオを何とかしたい。これが今年の第一計画である。すなわちAV再入門である。まず、必要なのはリアスピーカーではなくサブウーハーである。映画館と自宅で映画を見た場合、音に関して最も違うのは低音の迫力である。5.1chの0.1は低音専用のサブウーハー用出力であるから、その重要度はかなり高い。しかも低音には方向感がないのでモノラルでいい。つまり低音専用スピーカーは1個でいいのだ。しかも部屋のどこに置いてもいい。これは楽だ! もう一つオマケに言えば、値段もそんなに高くない。私がオーディオをやっていた頃はサブウーハーなんて邪道だったが、AVの場合は使わない方が邪道なのだ。あの頃、有名だったサブウーハーといえばヤマハGTラックをエンクロージャー(箱)に使ったヤマハ『YST-SW1000』である。何と1台15万円でリモコン付き。ピュアオーディオにも対応。16Hzの重低音を再現できた。重さはなんと48kgもある。いまとなってはこんな黒くてデカくて重くて高いものを部屋に置くわけにはいかないのですぐさま却下。とは言え、このヤマハのYST方式は捨てがたい。小型のエンクロージャーから想像を超える重低音を量感たっぷりに出せるのは、この方式だけである。10畳の部屋だって地震が来たかのように共振させて、家具とか窓をブルブル震わせるなんて朝飯前なのだ。
では最先端のYSTシリーズはどうなっているかチェックしてみると、『YST-SW1500』というモデルがあった。型番から見てもSW1000の後継機に違いない。重さ29kg、定格出力1000Wというド迫力モデルである。ウチはアパートの2階なのでこんなサブウーハーを使ったら、速攻で1階の住人からクレームが付くに違いない。もうワンランク下げて『YST-SW800』で充分ではないだろうか。これだって18Hzから再生できて、出力800W、重さ24kgもある。価格は6万6150円と10万円を切っている。リモコンはないが、そもそもウチでは必要ないし。それにこれは私の勘なのだが、スピーカーの口径が小さい方がスピード感ある低音が出そうな気がするのだ。

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ほぼ『YST-SW800』と思ったが実際に置くことを考えると390W×482H×420Dmmのサイズが結構大きいのだ。さらにワンランク下げて『YST-SW515』にすれば350W×430H×382Dmmと高さも幅も小ぶりになる。しかもこちらの製品は発売されたばかりでA-YSTIIというさらに新しい低音再生方式を採用しているのだ。スピーカーユニットの口径は25cmとSW800と同じである。再生周波数は18Hzからではなく20Hzからだが、30Hzでも充分に重低音なのでこれは問題ないだろう。価格も定価が5万2500円だから4万円台で買えるに違いない。ということで515に決定した。早速、注文。実際に届いてみるとかなりデカイ(photo
02)。やっぱりこのサイズにしておいて良かったわ。
耳だけで決めるセッテイングの基本


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それでは早速、セッテイングに入ろう! AV機器は家電と違って並べて接続して電源入れればOKというものではない。もちろんそれでも、それなりに楽しめるのが、きちんとセッテイングすればさらに機器の実力を引き出せるのだ。サブウーハーの基本は、しっかりした床の上に置くことが基本のキである。最悪なのが畳だ。あと毛足の長い絨毯とか、理想に近いのがフローリング。ウチは花粉症対策のために、オールフローリングのアパートに引っ越したので床の条件はいい。まあ2階というのがダメだけどね。理想は地下室、1階、2階以上なら鉄筋コンクリートの建物に住みたくなるのがオーディオマニア。まあ、それはいいとして低音は下に伝わりやすい。高音は逆に上に漏れやすいのだ。1階へ音を伝えたくないのと床補強の意味を込めて、サブウーハーの下には黒御影石を敷くことにした。昔は石材店のカスタムメイドだったが、いまはネットショップがあるので、手軽に注文できる(photo
03)。さらに人気のあるサブウーハーであれば最初からピッタリのサイズが用意されていることもある。私が注文した黒御影石は400W×350D×30Hmmで送料込み6615円となかなかリーズナブル。重さは13kgぐらい。これをサブウーハーに敷けば家具の共振などを防ぐことができるし、音もクリアーになるはずだ(photo
04)。念のためにスパイクのインシュレーターも注文しておいた。

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御影石の上にサブウーハーを鎮座させた(photo 05)。こちらもかなり立派である。なにしろSW515の表面はツキ板仕上げである。ツキ板というのは、高級で木目のきれいな木材の表面を薄くスライスして貼り付ける仕上げだ。塩化ビニールに木目を印刷したシートが貼ってあるのと違い、薄くても本物の木なので近くで見るとその差は歴然。さらにポリエステル&ウレタン3層塗装なのだ。最終的にはテレビの裏側に置くつもりなので、真っ黒でも良かったのだが、SW515は、このマホガニーリアルウッドという仕上げしか存在しない。それではいよいよセッテイングである。その前に接続しなきゃ音が出ないか。じゃあ速攻で接続しよう。YST方式のサブウーハーはみんなパワーアンプ内蔵なので、AVアンプのサブウーハー出力とピンケーブルで接続するだけ。アンプの出力端子が1つしかなければ「左/モノ」と表示されている上の端子に接続すればよい。AVアンプにサブウーハー出力がなければラインアウトでもテープアウトでもいいから接続する。それもないならAVアンプとサブウーハーを接続して、サブウーハーからメインのスピーカーに接続する(photo
06)。右側に見えるオートスタンバイは「低」に、位相はとりあえず「逆」にしておこう。

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これで接続完了。次はフロントパネルである。まず電源ケーブルを差し込んだら、左端の電源スイッチをONにする(photo
07)。その隣は「MOVIE」であることを確認する。さて、ここからだ。「HIGH CUT」というのはクロスオーバー周波数である。隣の「VOLUME」は音量だ。どちらもとても重要だ。私としては先にクロスオーバーを決めたい。そこでボリュームは大きめにしておく。実はAVアンプ側にもサブウーハーに流す信号をカットできる賢い機能があるので、そちらで調整してもいいのだ。しかし連続可変ではないので、アンプでおおざっぱに決めて、スピーカー側で微調整する方法で調整していこう。メインスピーカーの低音再生限界が分かっていれば、これ合わせればいい。まあスペックだとかなり能率が低いところで書いてあるので、聞いてみて決めるのが手っ取り早いのだが。アンプかCDでテストトーンを出して… あ、それだとマニアックなのでやめやめ。簡単な方法で決めよう。低音がドカドカ入っているような映画を用意する。SFかアクションかホラー映画などが適している。恋愛映画なんかは向いていない。それで、低音が出るシーンを探して再生してみると低音がボンボン出てくる。「HIGH
CUT」を左に回していくとこれが段々聞こえなくなる。絞りきるとほとんど音は聞こえない。これが40Hz以下の音である。耳には聞こえずに振動としてしか感じられないだろう。今度は右に回してボンボンのボンが聞こえるぐらいでストップしておく。メインスピーカーからもボンが出ているので、左端の電源スイッチを入れたり切ったりしてサブウーハーのボンかどうかを確かめる。

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これができたら、次はボリュームである。せっかくボンが聞こえたのだが、これが聞こえるか聞こえないかぐらいまで左に回して音量を下げる。サブウーハーは料理で言えば調味料である。うまく効かせば料理の味が向上する。しかし、使いすぎると何を食べてもカレー味みたいに主役の味を殺してしまうのだ。過ぎたるは及ばざるがごとしの例えもあるように、まずは控えめに効かせるのがサブウーハーを生かす道なのだ。そうは言っても使い始めは、ボカスカ言わせたくなるのが人情なので仕方がない。大目に見よう。最後は置き方だが、壁に対して並行でなく少し角度を付けた(photo
08)。これはヤマハのマニュアルにあった方法で定在派と呼ばれる音のクセを減らす方法。書き忘れていたがサブウーハーは座る位置によって音量が音質が変わる。面倒でもチェックするときはいつもテレビを見る位置に戻ってから音を確認しよう。上級モデルはこれが簡単にできるようにリモコンが付属しているのだ。まあ、一度決めたらツマミを回す必要はないから、リモコンは贅沢品だ。これでセッテイングは完了。ウチのAVアンプはセンタースピーカーとメインスピーカーへの低音をカットしてサブウーハーだけに低音を受け持たせられる機能があるのでこれも使った。
HDDに録画してあった映画を適当に見てみると、SW515の低音はSW1000の低音とかなり質が違うことが分かってきた。なんと言ってもスピード感が違うのだ。ダメなサブウーハーを使うと、まず低音が遅れて聞こえる。次に低音がぼやけて聞こえる。昔の映画ならそれでもいいが『マトリックス』辺りまで来ると重低音にもスピード感が要求される。今回見た映画の中でそれが感じられたのは『キル・ビル』と『パイレーツ・オブ・カリビアン』だった。『キル・ビル』ではザ・ブライドがヴァニータ・グリーンとキッチンで戦うシーン。一発の銃弾とナイフの応酬。この緊迫感、空を切るナイフが壁に刺さるズザッという音が素晴らしい。『パイレーツ・オブ・カリビアン』ではジャック・スパロウ船長が船から大砲を一発撃つシーン。着弾した瞬間、ズバンと地響きがするがこれがすぐに収まる。いつまでもボワボワ響かない。引き締まった低音である。
正直言って、自分でもサブウーハーを加えたら、映画がこんなに楽しくなるとは思わなかった。昔のサブウーハーの音のイメージがあったので、低音の量感は出るけどスピード感と音の輪郭はボケだろうと予測していたのだ。ところがこれが見事にいい形で裏切られた。サラウンド化の前にまず重低音の見直し。これに限るね。ちなみにメインスピーカーに30cmウーハーが付いていてもYST方式のような重低音の再現は無理なので、立派なスピーカーをAVシステムに使っている方も騙されたと思ってサブウーハーの導入を検討して欲しいのだ。
次回は6畳間でリアル5.1chサラウンドに挑戦した模様をレポートする。
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