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[デジタル一眼レフは広角が弱点!]

一眼レフと言えば交換レンズである。いや、一眼レフが登場する前からレンジファインダーのライカだって交換レンズは存在していた。していたどころではなく山ほどある。しかし、望遠レンズはあまりなかった。なぜなら、まずピント合わせができないから。レンジファインダーカメラはレンズと連動する距離計をカメラ本体に持っていて、これでピントを合わせる。望遠レンズになるとこの本体内蔵の距離計が使えなくなってしまうのだ。それで望遠レンズ専用の一眼レフアダプターまで開発されたのだが、結局、不便。という結論に達して一眼レフカメラが生まれた。

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逆にデジカメはオートフォーカスでピントを合わせるので、レンズ一体式で12倍ズームなんかが作れてしまうわけだ。しかし、それにも限度がある。レンズ交換ができるデジタル一眼レフであれば、逆に限度がないので、使いたければ400mm、500mm、600mm、800mm、1000mmだって選ぶことができる。でもねえ、俺は広角レンズが好きなんだよね〜 基本的に。そうするとレンジファインダーに『ULTRA
WIDE-HELIAR12mm F5.6 Aspherical』とか付けてノーファインダーでこうググッと寄ったりするのがいいわけ。まあ12mmは使ったことないから、ほんとはわかんないけど、いまの気分は21mmなんだよねえ。もちろんボディはLeicaのM3(photo
01)ってことでお願いしたい。そうするとデジカメじゃなくなっちゃうので、困る。それにライカなんか持つと、服装とか、立ち振る舞いとかに気を付けなきゃならないし、それも困るなあ。
話をデジカメに戻すと、いまのデジタル一眼レフカメラはCCDの面積が35mmフィルムよりも、狭いものがほとんど。まあキヤノン『EOS-1Ds』みたいなプロ用はフルサイズCCDを搭載してるけど。ボディだけでお値段99万1000円だからねえ……。 まあ、百歩譲って値段はいいとしても重さが1.6kgもあるんだよ。これに14mm
F2.8を付けると何と重さ2.1kg。これは気軽に持ち歩けない。っていうか鈍器だよ。足の上に落としたら骨折間違いなし。COOLPIX5000なら20mmのワイドコンバージョン・レンズ付けても1kg以下だからね。つまりデジタル一眼レフは望遠に強くて、広角に弱い。その理由は
1.カメラのフィルムの替わりをしているCCDの値段が高いのでAPSサイズで我慢
2.35mmフィルム用に設計されたレンズを使うと、その周辺部はトリミングされる
3.その結果、交換レンズの焦点距離が1.5倍か1.6倍になってしまう
ということで、200mmのレンズは300に、300mmは450になる。これは望遠派にありがたい。しかもテレコンバーターと違って開放絞りは明るいままだ。逆に広角派はどうなるかと言えば、20mmは30に、24mmは36になってしまう。せっかく高い金出して買った虎の子、超広角レンズが、何の変哲もない広角レンズになってしまうのだ。これは厳しい。責任者出てこい! そんなユーザーの声に応えたのが、デジタル一眼レフ専用交換レンズである。最初からAPSサイズに合わせた光学設計でレンズを小型軽量、低価格化。さらに1.5倍になることを計算して超超広角レンズ系のズームも登場した。代表的なものが下記の3本だ。
●ニコン『AF-S
DX ZoomNikkor ED12-24mm F4G(IF)』実勢価格約14万4500円
重さ485g、最短撮影距離30cm

●キヤノン『EF-S10-22mm
F3.5-4.5 USM』定価9万8000円(11月下旬発売予定)
重さ385g、最短撮影距離24cm

●シグマ『12-24mm
F4.5-5.6 EX DG ASPHERICAL HSM』実勢価格約8万3700円
重さ615g、最短撮影距離28cm
この中でシグマは最も安いの35mmフルサイズ対応レンズなので銀塩写真の一眼レフカメラにも使えるのだ。しかし、その分、一番重くて大きなレンズとなった。いままでキヤノンには超広角レンズ系ズームがなかったのだが、EOS-D20の発表に合わせて出してきたのが10-22mmである。キヤノンの場合は焦点距離が1.6倍になるので実質は16-35mmのズームになる。ニコンは18-36mmである。これは悔しい。画角、最短撮影距離、重さ、値段、全てにおいてキヤノンの勝利だ。やっぱりEOS-D20買うか… 望遠はニコン、広角はキヤノンと使い分けるという手もあるな。まだ広角系ズームは買っていないのでいまなら何とでも言えるのだ。
[昔のレンズは使えるのか?]

夢を見てばかりもいられないので、現実に戻って、いまあるレンズを活用することを考えた。ニコンのボディだから、ニコンのレンズが使えるのが当然とみなさん思っていないだろうか。それは大間違いであって、デジタル一眼レフカメラには、専用設計のレンズか、AFレンズしか装着できないのが普通なのだ。例外はニコンとペンタックスで、何とマニュアルフォーカスのレンズが使える。特にすごいのはペンタックス『*istD』でKマウントと呼ばれる同社がズッと使ってきたレンズマウントを採用しているので、昔のレンズもバッチリ使える。さらにマウントアダプターを使えば「M42レンズ」、「645レンズ」、「6×7レンズ」にまで対応。まあ、世界中のレンズが使えると言っても過言ではない。ニコンの場合は「AIニッコールレンズ」までは使える。それ以前のカニ爪レンズはダメ。さらに、マニュアルフォーカスのレンズを付けた場合は本体内蔵の露出計が使えないという制約がある。

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ということで、昔のレンズを使いたい方に必携なのが、フォクトレンダー『VCメーター露出計』である。人気はシルバーなので、不人気なブラックをヤフオクで1万2000円でゲットした。D70は黒いのでこっちの方が自然である(photo
02)。この露出計が実は、超すぐれモノなのだ。右のダイヤルがシャッター速度、左が絞り。そして赤と緑のLEDの発光で適正露出を表示してくれる(photo
03)。これがライカメーターなどと違って、かなり正確。D70のマルチスポット評価測光やミノルタの単体露出計と比べてもピッタリ同じ測定値が出る。ライカにもこれ付けなきゃ〜って感じだ。いやもともとレンジファインダー用なんだけどね。

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これさえあれば、昔のレンズがバンバン使える。もし持っていない人はヤフオクでゲットだ! 1万円以下で買えるレンズがゴロゴロしている。ゴミとかキズとかくもりとか、多少、カビが生えていても写りには関係ないから、実用品をゲットしよう。ウチで使えるレンズはザッと6本(photo
04)。
明るい標準レンズに、マクロレンズ、超望遠まで揃っている。全部、使うのは大変なので、今回は特に厳選して、青春時代に思い出深いレンズを選んだ。
[我が青春のアルカディア]


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まず選んだのがNikkor 24mm F2.8である(photo 05)。購入したのは高校時代なので、1970年代のレンズだ。俺って物持ち結構いいなあ。当時としては画期的な広角レンズで、写真部の中でもこんなレンズを使っているヤツは誰もいなかった。最初に買ったレンズが標準レンズでなく、43-96mmのズームだというだけで、部長に呼び出されるほど、我が校の写真部は保守的だったのだ。でもねえ、このレンズはすごく便利だった。何しろピント合わせなくてもいい。F8か11まで絞れば1mから無限大までピントが合っちゃうので、バンバン撮れるのだ。いつもテープでピントリングを固定して使っていた。それに画角が広いからファインダー覗かなくても撮れる。それじゃあ一眼レフの意味ないって、まあ、そう言われると一言もない。高校を卒業して大学時代、毎年、北海道を放浪していが、そのときも『Nikon
EM』に24mm付けて撮影していた。下宿が湿気だらででポジフィルムは全部カビが生えてしまったが、比較的ましな写真をスキャンしたのがコレ(photo
06)。三脚など荷物になるので持っておらず、その辺に置いてセルフタイマーで自分撮りしている。場所は全然思い出せないが左は海岸線のようだ。撮影したのは1985年。
これを2004年のボディに付けて撮影するとどうなるか。画角は36mmの広角レンズになる。これは俺的には、完全に風景よりも人物向きの画角。北海道まで行くのは大変なので、今回は原宿で我慢しよう。モデルはリディアちゃん。彼女はほんとのモデルなので、笑顔が決まりすぎる。ちょっと作例写真みたいになってしまうのだ。そこで今回のテーマは愛のある写真。まあこれは撮る側の問題なんだけね。いきなり撮らずにいつものように昼メシからスタート。アテネオリンピックにちなんで、ギリシャ料理の店「スピローズ」に行った。ここはね、「ギロ」よりもトマトスパゲティがお勧め。ケーパーとオーリブが大量投与されてる。まあ、そんなことはどうでもいいんだけど、24mmの絞り開放で1/60秒で撮ったのがコレ(photo
07)。ね、いい感じピンぼけでブレてる。これがいい。いまのレンズはAFだから絶対にピンぼけにならない。どっかにピントが合っちゃう、これがダメだね。やっぱりピントは自分で合わせるに限るね。それからズームも、やっぱり人間をダメにするね。妙に構図に凝ったりするからね。例えば右側コップが邪魔だから、もう少し寄りでトリミングしちゃえとか。余計なこと考えちゃう。それで店の外に出て背景がちょっとボケているのがコレ(photo
08)。24mmだとこんなやわらかいボケはなかなか出ない。これも36mmという画角のなせる技なのか。あとね、街が70年代っぽく写る(photo
09)。なんかほのぼのとした感じ。超広角レンズだともっとギリギリまで絞り込んで端までシャープに見せるので、緊張感のある写真になりがちだが、36mmはまったりしてるね。

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このあとに43-86mmと80-200mmのズームレンズを使ってみたが、これが意外とダメだった。二輪のレースでは活躍したんだけどなあ。デザインが好きなレンズなんだけど(photo
10)。やっぱりマニュアルフォーカスだとピント合わせるのに忙しくて、ズームとか邪魔。ということで、今回は単焦点レンズでいくことに決めた。それで次に使ったのが85mm
F2(photo 11)。これはポートレートレンズと呼ばれる程、人物向きのレンズで、誰でも美人に撮れると先輩に騙されて、中古で購入したレンズだ。D70に付けると焦点距離は127.5mmになる。とすると、古き良き時代の望遠レンズの画角135mmに限りなく近い。昔の定石はこうだった。
●広角レンズ=35mm
●標準レンズ=50mm
●望遠レンズ=135mm
まず、この3本を揃えてから、28mmか200mmを買うのだ。ズームレンズは暗くて重くて高いという三重苦を背負っており、一般的ではなかった。俺は先見の明がありすぎて43-86mmなどという2倍ズームの分際で、歪みが出まくるダメレンズを買ってしまったのだ。それで、85mmなんだけどこれはいいね! まずピントが合わせやすい。それにボケ味がいい(photo
12、13)。これで寄っていくと目にピントがきて、鼻はボカすことも簡単(photo 14)。うーん、24と85があればズームはいらない気がしてきたね。ホント。

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[最終兵器500mm F8]


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あと持って行ったのが『REFLEX Nikkor 500mm F8』(photo 15)。D70に付けるとこんなにデカイレンズなのだ(photo
16)。しかし、焦点距離から考えると画期的にコンパクト。500mmのレンズは長さ50cmになるのだが、これは15.5cmしかない。その秘密は反射望遠レンズなのである。まあ原理的には、ガミラス冥王星前線基地の反射衛星砲と同じものだ(ウソウソ)。このレンズはニコンレンズカタログを眺めていた中学生の頃から憧れていた。理由はカッコイイから。それで社会人になってから、あえて旧型をゲットしたのだ。まあ、実用性はほとんどない。D70で使う場合は750mmになるので、35mmの21倍の大きさで撮れるわけだ。うーん、これは凄い。凄すぎてどう使っていいかわからない… まあとりあえず、よくあるのが反射望遠独自のリング状のボケをいかした作例(photo
17)。この右側のキラキラした円形のボケのことである。これを見たら、ああレフレックスレンズね、と思って間違いない。あとはアレだな、隠し撮り。なにしろ21倍

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なので撮られている本人は全然気が付かない。俺 はどっちかって言えば20mmでグーッって近づいて隠し撮りする方が好きなんだけどね。今回はリディアちゃんが気を使ってカメラ目線してくれているので、隠し撮りというわけにはいかなかったが、まあ気分的にはこんな感じだ(photo
18)。これも面白いレンズなので、今後、積極的に使っていきたい。
[昔のレンズは面白い!]

D70をゲットする前は、スペックだけ見てマニュアルフォーカスのレンズは付けられるけど内蔵露出計が使えないなんてダメじゃんと思っていた。それならEOSにマウントアダプターかませてニコンのレンズを付けた方がいいかもなんて考えていたのだが、実際にやってみると、これが使える! 一部の情報ではデジカメに適したレンズ設計は従来のレンズとは違うので、昔のレンズは解像度が悪くてダメとか、発色が悪い、色がかぶるとか言われていた。実際に撮ってみたがそんなことないね。もう凄く使える。全く問題なし。それでピントも露出もマニュアルだから、写真を撮っている気分に浸れるのがいいね。もうシャッター半押しでピントが合うなんて、色気がないね。マニュアルフォーカスだとファインダー見た瞬間は景色がボケボケなわけ、それでリングをグーッと回していくと自分の撮りたいものにピントが合っていく、この瞬間がいい。AFだとピントを合わせる枠が決まった位置にしかないから、それ以外のとこにピント合わせようとするとイライラするが、マニュアルなら、もう、すみっこだろうと上だろうと下だろうと好きなとこにピントが来る来る。露出もねえ、撮ってすぐにモニターで確認できるから、ああ、一絞りアンダーかなんてすぐ分かる。これを繰り返すと最初に露出計見ただけで、あとは勘ピュータで、適正露出が決められる。まあ、これは写真部で鍛えた感覚がよみがえってきたからだと思うけど。いまのAFズームは明るいレンズがないから、レンズキャップ代わりに使っていた50mm
F1.4なんか重宝するに違いない。もしD70をゲットしたら、ぜひ昔のレンズを中古カメラ屋かヤフオクで探して使ってみて欲しい。そこには、古くて新しい写真の面白さがつまっているのだから。
次回は『ニコン キャプチャー4』を使ってRAWデータの処理を徹底解明したい。
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