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ゴン川野 Selection

幅134.4×高さ91.1×奥行き157.2mm、約955g(撮影重量)。有効画素数=810万画素。光学ズーム=7倍。デジタルズーム=2倍。レンズ(35mm換算)=28〜200mm。レンズF値=F2.0〜2.8。記録メディア=メモリーステック、CFカード(マイクロドライブ対応)。液晶サイズ=1.8型。電源=インフォリチウム M
http://www.sony.jp

第3回(完結編) スポーツ撮影で本領発揮の200mm/F2.8 03.24 UP
第2回 赤の発色にこだわったソニー 03.08 UP
第1回 F828のルーツを掘り下げる 02.24 UP


 


[レンズは明るいほど偉い!]

レンズの階級制度の中では、明るいレンズほど偉いという不文律がある。例えば人間の目より明るいと言われたキヤノン『50mm F0.95』は国家の威信をかけて開発されたと言われている。1960年に西ドイツのフォトキナで発表され、世界中を驚かせた。このレンズは明るくするためにレンズが大きくなりすぎ従来のボディには装着不可能なため、キヤノン『7型』というボディを新たに設計して7型専用レンズとして生まれたのだ。7型には最終型の7型Sが存在し、露出計にセレンではなく硫化カドミウム(Cds)素子を採用して… 以下15行削除。

このレンズの登場により、世界のライツ社も『ノクチルックス50mmF1.2』を製品化したと言われる。このレンズは世界で初めて非球面レンズを採用。非球面レンズには、とにかく明るだけなら誰でもできるが、ウチは画質にもこだわっているというメッセージが込められていた。レンズ自体は非常にデカくて立派なので、ライカ人類に絶大な人気があり、いま買おうと思うと60〜70万円はするというありがたいレンズである。カールツィアスも『プラナーF0.7』というレンズを作り、ノクチルックスはF1.0になり現行レンズとして、さらに威張りを効かせている。

一方、一眼レフカメラの交換レンズもファインダーの明るさを直接左右するため、特に望遠系で明るいレンズが求められた。F828が装着している200mm F2.8をデジタル一眼レフカメラで使おうとするとキヤノンなら『EF200mm F2.8L II USM』となり、お値段は12万3900円。そしてニコンであれば『Ai AF Nikkor ED 180mm F2.8D』で、11万1300円となる。重さは765gと760gである。軽量ボディの代表選手である『EOS Kiss DIGITAL』に付けたとしても1.3kgを超えてしまい、三脚を使わないと長時間の撮影は無理。手がプルプル震えてくるのだ。


Photo 01

Photo 02

Photo 03

Photo 04
それがF828であれば、ボディ+レンズ+電池で1kgを切っている。もちろん手持ち撮影OK。となればレースに持って行かないてはない。早速、やってきました筑波サーキット。ここは比較的、サーキットに近い場所で撮影できるので、レンズは200mmでもなかなかいいアングルが狙える。知人が「MAX10」と呼ばれるレースに出場するので、応援を兼ねて撮影させてもらった。広角28mmが使えるので出走前のざわざわした雰囲気も撮れる(photo 01)。さらにちょっと望遠にしてライダーの孤独を捉えるなんちゃって(photo 02)。またf8まで絞り込んでも描写が硬くなりすぎず、BMWのサンドブラスト仕上げのクランクケースの柔らかい感じが再現できた(photo 03)。さらに、望遠側で近づいていけばマクロレンズ的な使い方もできる(photo 04)。さて、今回の課題は、流し撮りである。スピード感を出すためにわざと遅いシャッター速度を使ってマシン以外の背景をボカすのだ。今回は1/125秒を使うことにした。流し撮りはマシンを追いかけるようにカメラを動かしながら撮るので、マニュアルフォーカスの置きピンを使った。予め撮影ポイントにピントを固定しておく方法だ。そしてシャッター優先AEを使う。連写は嫌いなのでシングルショットモードにして撮影した。こんな感じである(photo 05、06)。これは結構難しい。コンティニアスオートフォーカスが使えればいいのだが、レースのスピードには追従できないのだ。シャッターのタイムラグは少ないので、いいタイミングでは撮れるのだが… ちょっと妥協してシャッター速度を1/200秒に早めた(photo 07)。ライダーは俳優の岩城滉一、これなら満足できる。初参加した知人は決勝進出を果たし、決勝で5位入賞(photo 08)。これは目出度い! 


Photo 05

Photo 06

Photo 07

Photo 08


Photo 09

Photo 10

Photo 11

Photo 12
その頃、Nikon 『COOLPIX 5000』はデジカメ修行中のゆんが使っていた。シャッター速度優先AEで1/500秒を指定、ピントは15mぐらいに固定しておいた。レンズの焦点距離は長い方で85mmしかない。しかし500万画素あるのでトリミングすれば結構見られる(photo 09)。さらに回りの状況を入れるには85mmの画角はちょうどいいのだ(photo 10、11、12)。こうして比べてみるとWebで見る分には800万画素は、全く必要ない。まあ、500万画素もいらないのだから当たり前である。これからは2/3インチのCCDを採用したハイエンドデジカメは皆、800万画素にモデルチェンジするようだが、これがもっとも威力を発揮するのはA3ノビにプリントする場合と、トリミングしてA4にプリントするときぐらいではないか。それに、電子ビューファインダーを装備したデジカメの場合、レンズは明るくても暗くてもピント合わせに影響はないし、暗いところでは感度を上げてしまえばノイズは増えるが撮影はできる。では、『DSC-F828』はどんな人にお勧めなのだろうか。

●ソニーファンの人

●レンズはツァイスが最高と思う人

●カッコイイカメラじゃないと撮る気がしない人

●女性ポートレートが主体で明るいレンズが欲しい人

●10万円以下で800万画素デジカメをゲットしたい人

800万画素で28〜200mmズームレンズのライバルはデジカメ初のLレンズを搭載したキヤノン『PowerShot Pro1』。コニカミノルタ『DiMAGE A2』である。焦点距離は違うが、ニコンとオリンパスからも800万画素のハイエンドモデルが発売され、今年は800万画素の時代になりそうだ。その魁となったDSC-F828は、デジカメ史に名を残す機種になることは間違いないだろう。特にそのデザインは、ニューモデルが出そろった今でも卓越しており、これを超える造形のレンズ一体型デジカメは、未来永劫登場しないのではないかと私は思っている。

 


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