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[G5に至る長い道のり]

1946年に生まれた世界最初の汎用電子計算機『ENIAC(Electronic Numerical Integrator and Computer)』は重量30トン、1万7468本の真空管を使い、電源を投入すると140kwの電力を消費するために、しばしばフィアデルフィア市全体の電灯が暗くなったと言われている。莫大な数の真空管の光にひかれて、虫が集まってきて故障をおこしたことから「デバッグ(debug)」という言葉が生まれたとも言われている。
これに対して、1930年代にイギリスが、ドイツの暗号『Enigma』を解読するために作った機械式計算機が『Bombe』である。ドイツ軍はエニグマが解読されたことを知り、『Enigma』をさらに強化する。これを解読するため生まれたのがデジタルコンピュータ『COLOSSUS』である。コロッサスは単なる暗号解読機ではなく、汎用計算がおこなえる強化された計算機に近いものと言われている。
1944年6月1日に動き始めたコロッサス2は、ノルマンディ上陸作戦をカモフラージュするために、「上陸するのはカレー海岸である」という連合軍が流した偽の情報をアドルフ・ヒトラーとドイツ軍上層部が信じていることを証明する暗号文を解読した。『COLOSSUS』はイギリス政府が戦後も機密扱いしたため、世界初の電子計算機発明の栄誉はアメリカのものになったが、真実はいまだ全てあきらかにはなっていない。
[スーパーコンピュータの登場]

こうして軍事目的で開発されたコンピュータは着々と進化を続け、1976年にクレイリサーチが『CRAY-1』を制作した。毎秒5000回の足し算ができた『ENIAC』に比べて、『CRAY-1』は毎秒1億回以上の計算ができた。1秒間に1億回の計算をギガフロップスと呼び、これを達成したコンピュータはスーバーコンピュータの称号を授かった(現在はもっとすごい単位になり、毎秒1兆回のテラフロップスが使われる)『CRAY-1』は回路の配線を最短距離で結ぶため縦型の集積回路を円筒形(正確にはC型)に並べ、冷却のために液体窒素を使うという画期的なシステムを取り入れた。そのため外見も近未来的であり、いかにもスーパーコンピュータらしく見えた。
1970年代の後半から、日本電気、日立製作所、富士通がクレイリサーチの性能を上回るスーパーコンピュータを次々と開発、アメリカは日本製のスーパーコンピュータに高額な関税をかけ、日米コンピュータ摩擦が勃発したのだ。その後、クレイタイプのスーパーコンピュータの需要は頭打ちになり、現在のトレンドは超並列マシンに移行してきた。
では現在、世界最速のスーパーコンピュータは何かといえば、NECが作った『Earth-Simulator』なのである。これは2003年11月に世界最速コンピュータ番付サイト『TOP500』が公表したデータのなので間違いない。1秒間に35兆8600億回の演算ができる。つまり35.86TFlops、2位はロスアラモ研究所にあるHPが作った『ASCI
Q』(13.88TFlops)である。そして3位はなんと『PowerMac G5』なのだ! 正確に言えばPowerMac G5/Dual 2GHzを1100台使った超並列マシン『System
X』(10.28TFlops)である(photo 01)。そして4位がPentium
Xeon 3.06GHzの超並列マシンである。つまりクロック数は低くても、PowerMac G5の方が速いのだ。さらに『System X』は先日発表された『Xserve
G5』(photo 02、03)にすべて入れ替えることが決まった。切り替え作業はすでに始まっており、完了は5月の予定。世界第2位の座を狙えるかもしれない。もしかすると1位かも。NECの『Earth-Simulator』の値段は2億5000万ドルに対して『System
X』は520万ドルと、そのコストは約1/48しかかからないのだ。

Photo 01 |

Photo 02 |

Photo 03 |
さらに日本の世界一を脅かす計画が着々と進んでいる。まずIBMの『BlueGene/L Test Prototype』であるが、2005年に完成を予定しているプロトタイプでPowerPC 440を1024個使って、1.435TFlopsをマークした。完成した暁にはこの128倍の規模になり、計画では約360TFlopsを出すという! NECの10倍以上の性能ではないか。そしてアメリカ国防総省が4970万ドルを出資しているサンマイクロシステムズのHeroプロジェクトでは1000TFlops(1PFlops)、つまりペタフロップスを実現するスーパーコンピュータの開発を目指しているのだ。しかし、これで驚いてはいけない。この先に控えているのが量子コンピュータである。これも軍事目的で開発されており、完成するとRSAの暗号解読ができると言われている。量子コンピュータはIBM、NTT、NECなどが活発に研究をおこなっているが、量子力学、ナノテクノロジー、超低温、超高真空など従来のコンピュータとはかけ離れた研究技術が必要とされ、論理的には可能だが実現は不可能、いや軍事機密なので公にはできないが、step4まで進んでいるのではなど、さまざまなウワサが飛び交っているのだ。ここで量子コンピュータの話題に進むといつまでたっても『PowerMac G5』に到達できないので話を元に戻す。
[PowerMac G5パワーアップ計画]


Photo 04 |
とにかく、その性能を表すのにギガフロップスを使ってしまう『PowerMac G5』は、世界最強の家庭用コンピュータと言える。私も速攻で予約っきゃねえと気がせいたが、『MacOS X Panther』がプリインストールされるマシンが出てからでも遅くはないと思いとどまり、チャンスをうかがったのだ。すると昨年の12月になって1.8GHzのデュアルプロセッサモデルが登場。しかもダブルメモリーキャンペーンが始まり、さらに5万円以上購入で、オリジナル携帯ストラップがもらえるクリスマスキャンペーンまで行われて、これはもう今買わなければいつ買うんだ! という状態になった。冷静に考えれば、ここで在庫を売り切ってサンフランシスコのMacExpoで2.2、2.4、2.6GHzの新しいシリーズが発表されたりする可能性大なのだが、いま使っている『PowerMac G4』が450MHzのシングルプロセッサであることを考えれば、大躍進であることは間違いない。ということで思い切って『AppleStore』で注文した。ヤフオクで格安をとも考えたのだが、BTOでメモリが安かったし、グラフィックカードもRadeon 9600 Proが選べたので、まあいいかなあと。さらに光学式ドライブをスーパードライブからコンボドライブに落として2万3200円を浮かせるというせこい技を駆使した。その代わりに『AppleCare』(photo 04)にはしっかり入った。これでメーカー保証が3年に延長されるのだ。
さて、これで安心してはいけない。G5を迎えるにあたって、準備しておきたいものがあった。まず、HDDを増設したい。もちろんシリアルATAの内蔵タイプで250GB、ロジテック『LHD-SA250HK』である。それからケチッた内蔵ドライブをパイオニア『DVR-A06-J』に交換する。あとはIEEE1394対応のメモリーカードリーダー『LMC-CA92F』も欲しい。さらに、POWERSUPPORTのローラ55とルーフガレージも欲しい。あとUSB2.0のハブも欲しいのだ。これはメタルギアシリーズがいい。

Photo 05 |

Photo 06 |
こうして夢は広がったクリスマスも近い12月22日に『PowerMac G5』がやってきた。イブにはまだ早いが、私の誕生日だったのでタイミング的にはGoodだ。しかし、狭い我が家であらためてみるとG5は巨大であった。どれくらい巨大化といえば…(photo 05、06)。これぐらいである。ハコを開けると、オオッこれが(photo 07)、と思ったが、これは単なるフタで、中にはキーボードなどが入っていた(photo 08)。さあ、いよいよこの下に本体が収まっているのだ(photo 09)。取り出してみるとしっかりと封印されていた(photo 10)。でた〜、早速サイドパネルを外してご開帳(photo 11)。内側は配線一つ見えずに、開けられることを前提にデザインされたようだ。美しい。いっそのこと『Ferrari360 SPIDER』のようにエンジンルームのカバーを透明にしてもよかったと思う。ああ、でもAppleはトランスルーセントを卒業しんだっけ。それに静音化のことを考えるとパネルはアルミの方がいいね。ということで次回に続く。

Photo 07 |

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次回はHDDの増設、光学ドライブの換装、ローラ55とルーフガレージの取り付けで、一気にパワーアップ。さらに新型トラックボールとiSight関連の周辺機器などを接続する。
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