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第12句「一月一日」で、「細木数子さんが、水星人は4月9日に宝くじを買いなさい」と言ったときのことを書いた。
当然、今日4月9日、花粉症をおして私は妻と買いに出た。
自宅から見て東南方向だというので、買うのは渋谷にする。
「宝くじをください」
2〜3回しか買ったことがないので、なんとなく売り場での言葉がぎこちない。
「普通のは、もうないよ。完売」
「えっ、売り切れ?」
「そう。スクラッチのしかないの」
そうだったのだ。
1千万とか1億とかが当たる宝くじは、(少なくとも渋谷では)売ってない時期だったんだ……。
正月早々期待していた自分が悲しくなった。
妻も肩をがっくりと落としていた。
「細木ぃ〜」
腹立ちまぎれに、ついにスクラッチのを買うことにした。
「1万分ください!」
「えっ、1万円?」
「そう」
“当たり”の最高額が5万円だというのに、私はすっかり意地になっていた。
その一方で、妻は一言、「私は、もう買わない」とサイフを閉まった。
マークシティのガラスにくじを押しつけて、50枚、コインでめくりにめくった。
おかげで右手は、すっかり銀色に……。
そして結果は……言わなくとも、おわかりだろう。
「こうなったらヤケだ! 金使うぞ! 寿司だ! 晩飯は寿司にする!」
反対する妻をむりやり引きずり、寿司屋に入る。
食いに食った。
店を出ると、アルコールも入ったせいか、すっかり気が大きくなっていた。……というより、ヤケになっていた。
しかも、そのまま「さくらや」に入ってしまったものだから、夫婦で買う買う……。
「億」の金をつかむ日は、散財の日となった。
荷物を抱えて、帰途につく。
昨日、満開になったサクラも、すでに散り始めていた。
(2005年4月9日)
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