●幅107×高さ58×奥行き25mm、170g(電池別)
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[伝説のレンズGR]
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お散歩カメラの原点、それはノーファインダーで街をスナップできる小さなカメラである。例えば『オリンパスペン』のような(
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)。小学生の頃使っていたペンは小さくて軽いイメージがあったが、いま改めて手にしてみると、ズシリと重い鉄の塊である。さらにシャッター速度も絞りもマニュアルで、もちろんピントもマニュアルで距離計が連動していないので、目測で「ん〜 5mぐらいかな」と合わせる必要があった。
社会人になってからは、露出もピントもオートになった『コニカBiG mini』を使った。これはほんとに軽くて、よく写った。俺が当時から不満だったのは、レンズがイマイチ広角でないことだ。オリンパスペンはハーフサイズと言って、35mmを1/2だけ使うことでフィルムの撮影枚数を倍にする方式だったので、焦点距離は通常の2倍になった。コニカBiG miniは35mmF3.5だった。ほんとは富士写真フイルムが出した『TIARA』というコンパクトカメラが欲しかった。これは28mmF3.5だったのだ。しかし、色がシルバーというのにひっかかった。街を戦場のように駆け抜けるためには、目立たないつや消し黒のカメラこそ相応しいと思っていたから。
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その後、金に物を言わせて、ライカとかライカとかライカなどをゲットしたわけだが、最終的に銀塩で行き着いたのが『ミノルタCLE』+『ミノルタGR 28mm F2.8』という組み合わせである(
Photo 02
)。ライカ社の依頼受けてミノルタが設計協力した次世代AEカメラであるミノルタCLEに傑作レンズGRを装着したのだ。これでホントにノーファインダーでスナップがバンバン撮れるようになった。映像には切れがあって、発色も良かった。実はこのレンズいわく付きなのだ。まず、1994年9月に
『リコーR-1』
という銀塩のコンパクトカメラが発売された。レンズは30mmF3.5で薄型ボディにはスーパーワイドパノラマモードが搭載されていた。これに切り替えると内蔵のワイドコンバージョンレンズが組み合わさって24mmF8という超広角レンズでパノラマが撮影できたのだ。このカメラは95年のカメラグランプリ特別賞を初めとし世界で5つのグランプリを受賞している。これの後継機が
『リコーGR-1』
で96年10月に発売された。レンズは新設計の28mmF2.8。オールガラスレンズで非球面レンズを2枚も使う豪華な構成。外装にはマグネシウム合金が採用された。価格は9万円と単焦点レンズのカメラとしては、破格に高かった。しかし、同年3月にはミノルタが28mmF3.5を積んだチタン外装の
『ミノルタTC-1』
を14万6000円という、これまた驚くべき値段で発売していたのだ。35mmフィルムカメラで世界最小モデルという記録はいまだに破られていない(
Photo 03
)。えーと、それはどうでもいい話であって、このGR-1のレンズがまた良かった! あまりに素晴らしいので、私のライカで使いたいという要望がリコー本社に殺到して(あくまで想像)、その結果、ライカのスクリューマウントとLマウントに対応したレンズが単体で発売されたのだ(
Photo 04
)。
photo 03
photo 04
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ということで、俺はその28mmを使っていたわけだ。するとさらに驚くべきことが! 今度は21mmF3.5超広角レンズを搭載した
『リコーGR21』
が発売された(
Photo 05
)。これは2000年4月の出来事で、価格は13万8000円。それ以前にこっそりとライカマウントのレンズも限定発売された。現在はカメラも生産完了である。ヤフオクでは輸入モデルの新品が23万8000円とかで出品され、程度のいい中古は13万円ぐらい出さなければ落札できない。俺としてはリコーがGR21DIGITALというデジカメを発表してくれたら速攻で予約するのだが、今回はより汎用性がある28mmレンズを搭載した『GR DIGITAL』が2005年10月21日に発売された(
Photo 06
)。発売に先がけて2005年9月13日にはユーザー向け特別限定発表会(倍率10倍)がおこなわれた。そこでGR DIGITALの詳細が明らかにされGRファンは熱心に聞き入ったのだ(
Photo 07、08
)。もちろんR1時代からこのカメラを仕事に使っていたと豪語するライカ評論家で写真家の田中長徳氏もお見えになった(
Photo 09
)。
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photo 08
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[超広角21mmで撮ってみよう!]
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お散歩デジカメは広角であれば、あるほど偉いという説を唱える俺としては、まず気になるのがオプションの
ワイドコンバージョンレンズ
である。これを使えば何と21mmになるのだ。夢のGR21DIGITALがなくても、今すぐに21mmである。それにはGR DIGITALの本体がヨドバシドットコムで7万9800円で、ワイコンが定価1万5750円、アダプターが5250円、外部ファインダーも付けると2万3100円の合計12万3900円である。単焦点レンズのコンパクトデジカメで10万円を超えるというのは、ちょっとあり得ない展開だ。
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まあ、しかし超広角の野望を果たすためには… ということでワイコン装着(
Photo 10
)。 正面からみるとなかなかカッコイイ。そして背面から見てもいい感じ(
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)。ところがどっこい上から見るとカッコ悪い(
Photo 12
※この画像ではフードの取付方向が間違っていました。正しくはここから90度回転させた位置です。)。レンズ全長が長すぎなのだ。まあこれはニコン
『COOLPIX5000』
もそうなので仕方がないのだが。なぜなら、レンズが沈胴式なので、撮影時にはレンズが出っ張る。その先にコンバージョンレンズを取り付けるためには中間チューブのようなアダプターが必要になる。これによってレンズの全長が伸びてしまうのだ。ちなみにアダプターにはフードも付属しており、取り付けるとこんな感じになる(
Photo 13
)。これで28mmなのだからせっかくのスリムなボディが台無しである。フードぐらいそのまま付けられるようになって欲しいものだ。という愚痴はさておき、予想外に外部ファインダーの出来がいい!! まあワイコンよりもファインダーの方が高いのだから、良くなきゃ困るのだが、
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以前の『GR LENS』に付属していた立派な金属製のものより、明るくて歪みが少なくて、画角を示すフレームがクッキリ見やすいのだ。これが新しいファインダー(
Photo 14
)。こちら旧ファインダーだ(
Photo 15
)。旧は28mm専用なので当然画角が狭い。ブライトフレームと呼ばれる枠は薄くしか見えない。新は21mmと28mm兼用で右下に見える枠が28mm用である。肉眼でのぞけばその枠はもっとハッキリ全体に見える。ワイコンを使わなくてもこのファインダーだけ購入して、液晶モニターを使わずに写真を撮るのもいいかもしれない。Webの書き込みを読むと『GR DIGITAL』に光学ファインダーが省かれたことを嘆いている方がかなりいるようだが、リコーの回答はガタガタ言うならあと2万円出して、
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この外付けファインダーを買ってちょうだいであるに違いない。もっとも液晶モニターだって明るくて見やすいので、これを見ながら撮影してもいっこうに構わないと思う(
Photo 16
)。特に撮影した画像を8倍まで拡大できる機能がいい(
Photo 17
)。
[伝説のレンズの切れ味は]
photo 18 (2.8MB)
GR DIGITAL
1/320sec f5 ISO64
photo 19 (2.9MB)
Nikon D70
1/400sec f7.1 ISO200
※右クリックから「保存」を選んでください。
※大容量データですので、ご注意ください。
『GR DIGITAL』は四つ切り以上の銀塩プリントを実現するために8メガピクセルとなっている。それなら、『ニコンD70』+『トキナー12〜24mmF4』の組み合わせと比較してみよう。やってきたのは江戸から昭和30年代までのノスタルジックな雰囲気を漂わせる江戸東京たてもの園。高橋是清邸を庭から撮った(
Photo 18
)。同じ位置からニコンD70の21mm相当で撮影(
Photo 19
)。リコーの画像で左上が暗いのはフードがけられているのだ。申し訳ない。ワイコンに付属のゴム製フードはロックできないので位置決めはオーナーの判断で、しかもズレやすいのである。これは改善の余地ありだ。
photo 20 (1.7MB)
photo 21(1.4BM)
※右クリックから「保存」を選んでください。
※大容量データですので、ご注意ください。
それで肝心の画質だが、さすが高いだけのことはある。まず周辺光量が落ちない。これは銀塩時代には考えられない。しかも開放絞りF2.4である。一眼レフの交換レンズでもこんなに明るい21mmは存在しない。そしてズームを捨てて単焦点レンズにしただけあって歪みが非常に少ない。特殊低分散ガラス1枚、非球面レンズ2枚の5群6枚構成というのが効いている。デジタル一眼レフで撮ったと言って見せれば、カメラマンでも騙される高画質だ。ただし光量が確保できてISO64で撮れればだが。さらに露出が正確で色が派手すぎないのもいい。都電を撮ってみると、若干露出オーバーで明るめ(
Photo 20
)。ニコンは逆にややアンダーめだった(
Photo 21
)。ほんとの色はこの中間という感じになる。
今度はISO感度を変えてみよう。
photo 22 (3.2MB)
ISO64
photo 23 (3.4MB)
ISO100
photo 24 (3MB)
ISO200
photo 25 (2.6MB)
ISO400
photo 26 (2.9MB)
ISO800
photo 27 (3MB)
ISO1600
※右クリックから「保存」を選んでください。
※大容量データですので、ご注意ください。
photo 28 (3.2MB)
1/125sec f2.4 ISO64
※右クリックから
「保存」を選んでください。
※大容量データですので、
ご注意ください。
さすがにCCDの面積が狭いのでISO200から、かなりノイズが増えて厳しい感じになってくる。まあ、明るいレンズなのでそんなに感度を上げる必要はないわけだし、外付けのファインダーを使えばさらにカメラをしっかり固定できるので、ブレる可能性も低くなる。また、絞り開放での描写も好ましいので、絞り優先AEを使って開放で撮るのも気分がいい(
Photo 28
)。プログラムオートを使ってISO感度もオートにするとISO154まで上がる場合が多い。
photo 29 (3.3MB)
1/13sec f2.4 ISO154
photo 30
(1.2MB)
1/10sec
f2.4 ISO64
※右クリックから「保存」を選んでください。
※大容量データですので、ご注意ください。
これは夜景だがそれでも感度はISO154止まりだ(
Photo 29
)。これでもブレていないが、感度をISO64に固定しても、まだブレない(
Photo 30
)。手ブレ防止には明るいレンズと構えやすいボディだけでもある程度は対応できるのだ。
さて、次回はいよいよGR LENS 28mmの描写力とその実力をさらに発揮させるRAWで撮ったデータをお見せしよう。いやそのままじゃ見せられないけど。